事業計画書とは?書き方をわかりやすく解説
事業計画書とはなんでしょうか?
どんな役割があり、どんな内容を書けばよいのでしょう?
ここでは事業計画書について知識がない方にもわかりやすく解説していきます。
事業計画書とは?その役割と必要性
私ついに勤めていた会社を辞めて夢だった飲食店を開くことにしました!
飲食店の経営のこと色々教えてください!
ようこそ飲食業界へ!
喜んで相談に乗るよ!
事業計画書をみせてくれたらアドバイスもするよ!
って何でしたっけ??
飲食店をする上で事業計画書はとても大切なんだ!
じゃあまず事業計画書とはどんなものか説明するね。
事業計画書には主に2つの役割がある
事業計画書は、一言で言えば読んで字のごとく事業の計画をしるした書類です。
「計画」というと非常に漠然としていますが、その事業を立ち上げた想い、事業戦略、描いている成長やビジョン、売上見込みや資金計画などがまとめられています。いってみればその事業についての説明書のようなものです。
この事業計画書は主に2つの役割があります。
自身の事業を深く理解する
事業計画書の作成には様々な事業検証が必要でその中で事業の理解が深まります。
事業の理解が深まれば正しく将来の見通しが描け、それにより事業の成功率は上がります。
例えば、あなたは航海に出るとき、地図も計画も持たず船に乗り込むでしょうか?
そんなことをしたら目的地につくかどうかは運任せになりますよね?
事業も同じなのです。
事業を成功させるには、しっかりとした事業計画書の作成が必要不可欠なのです。
支援者に事業を理解してもらう
事業というのものは1人ではできません。
あなたの志が大きければ大きいほど、その志を実現するには必ず仲間が必要です。
何も仲間は従業員だけではありません。あなたにお金を貸してくれる銀行や、お客さんを紹介してくれるあなたのファンも立派な仲間です。
他人を仲間にするためには、まずはその人に事業を理解して魅力的だと思ってもらえなければなりません。そんなときに、事業計画書は大きな力を発揮します。
先ほどの例のように、地図も計画も持たない船長の船に乗ってくれる仲間がいるでしょうか?
ワンピースのルフィのようにあなたが素晴らしい人格を持ち、事業における悪魔の実の能力者であるばかりか覇王色の覇気まで身につけているのであれば仲間は集まるかもしれません。
しかしその自信がないのであれば、事業計画書無しに事業にのぞむことはしてはいけません。
ちなみにルフィの船にはナミという凄腕の航海士(事業計画書)がいることをお忘れなく。
ただ事業を成功させるには必要です。
「飲食店に事業計画書は必要か?」で詳しく解説しております。
事業計画書の内容とは?構成項目とその書き方
さっそく私も書いて見ます!でも何を書けば??あ、そうだ「ヘイ、シリ!事業計画書の・・・
事業計画書の書き方にルールはないけど一般的に重要な項目を説明するね。
創業動機
事業計画書はまず事業をはじめようと思ったきっかけとして創業動機を書きます。
計画書を読む人はなぜその事業をしようと考えたのか最初に気になるはずですよね。
その疑問を創業動機としてクリアにしてあげないといけないのです。
ここで注意なのが、たかが動機と甘く考えてはいけません。
動機が読み手に伝わらず共感を得られないと計画書全体にマイナスの印象を与えるからです。
動機は計画書の導入にあたる部分です。しっかりこだわって書くようにしましょう。
創業動機の詳しい書き方は「飲食店の開業動機の書き方」を参考にして下さい。
経営理念・コンセプト
経営理念はその事業を通して実現したいことや事業に関する想いを書きます。
理念は経営者の覚悟や事業の将来性、規模感を他人に伝える重要な項目です。
コンセプトは事業の概要であり、経営理念を実現する行動指針となります。
コンセプトは事業の命であり、事業の価値や魅力を決めるとても重要な項目です。
経営理念の書き方は「飲食店に経営理念は必要か?」を、コンセプトの書き方は「飲食店のコンセプトの作り方」を参考にしてください。
事業の内容
事業の内容はどんな価値や魅力がある商品やサービスを提供するかを書きます。
「中華料理屋」や「チャーハンセット」ではその価値や魅力はイメージできません。
安さなのか本格的な味なのか。
お洒落な空間なのか敷居の低さなのか。
そのお店にいく理由がしっかりイメージできるような書き方を心がけましょう。
また事業内容はコンセプトと一致していることが大切です。
その点も意識して書きましょう。
事業の内容については、「飲食店の主力製品の決め方」や「商品の価格設定方法」を参考にしてください。
市場環境や競合について
事業をとりまく市場環境や競合の分析は非常に重要です。
事業を成功させるカギ「事業戦略」を適切に立てるには適切な分析が必須です。
また適切な分析は事業計画そのものの妥当性や実現性の根拠となるのです。
市場環境や競合については、「競合との差別化を考えよう」も参考にしてください。
事業戦略
戦略は事業計画書で最も重要な項目です。
事業成功のカギは事業戦略にあるからです。
考える戦略は「ターゲット」「販売方法」「集客方法」「差別化」などです。
この事業戦略は言い換えれば事業成功の理由となるわけで読み手も最も重視します。
しっかりと時間をかけて根拠のある説得力をともなった事業戦略を立てましょう。
事業戦略については「飲食店のメインターゲットの決め方」「飲食店の差別化を考える」を参考にしてください。
取引先・仕入れ先
事業に関与する取引先や仕入れ先を書きます。
取引割合や購入額、取引条件などを記載し、円滑に事業経営を可能にする取引先や事業協力者を確保できていることを示しましょう。
取引先や仕入れ先の選定は資金繰りや原価率等事業に重大な影響を及ぼします。
適切なパートナー選びを心がけましょう。
売上予測・売上計画
事業の売上の予測や計画をたてます。
1ヶ月毎に試算し3年分計画を立てましょう。
その際、少なくとも3年以内に黒字化できる数字にすることが必要です。
「商品単価×1日の販売数量×月々の営業日数」で商品の月の売上が求められます。
全商品やサービスの売上予測を合算しれば、事業としての月の売上予測が立ちます。
この際、なぜその数量を販売できるかなど、数字や試算の根拠が重要です。
売上予測・売上計画については、「飲食店の売上予測をたてよう」も参考にしてください。
損益計算書
損益計算書は非常に重要な項目になります。
簡単に言うとその事業でどれだけの利益を生み出せるかを書く項目になります。
月々の試算を立て、売上予測と同じく3年分を算出することをオススメします。
利益は「予測売上」から事業をする上でかかった「費用」を差し引いて求めます。
事業にかかる費用は意外と沢山あり、例えば原料などの売上原価、人を雇っていれば人件費、建物などの減価償却費、借入があれば返済、法人であれば法人税など。
それらをすべて差し引いた上で残った売上がその事業の利益ということになります。
また利益は「売上総利益」や「営業利益」「経常利益」「税引後利益」など差し引く項目の違いにより様々な呼ばれ方があります。
損益計算書については「飲食店の損益計算書の作り方」も参考にしてください。
資金計画
さきほど試算した「損益計画書」をもとに資金計画を立てます。
損益計画書は月々の利益はわかりますが、手元にある資金額はわかりません。
まず開業時にかかる費用と月々かかる費用を考慮し開業資金をいくら準備するか決めます。
その開業資金が事業活動の中でどのように増減するかを予測し見える化します。
まずは開業3年目までの計画を立てましょう。
資金計画については、「飲食店の資金繰り計画書の作り方」も参考にしてください。
創業融資を申請する際などには提出を求められます。
創業時は他の事業で収益を得ていない場合が多いため、創業計画書では収益をあげれる確実性や妥当性が重視される傾向にあります。
詳しくは「飲食店の創業計画書の書き方」も参考にしてみてください。
枚数や書き方も自由です。ただ事業計画書に目的や役割がある以上、それに応じた内容や構成にする必要があります。それらを満たす為には、このページで紹介した項目は最低限しっかり記載されている必要があります。
まとめ
正直私に書けるのか不安になってきました。。。
でもこのサイトを見ながら書いてもらえれば立派な計画書が書けるはずだよ!
なんですよね?。。てへっ
飲食店の先輩からしても必ず書いた方が良いよ!
次は飲食店になぜ事業計画書が必要なのか説明するね。
事業計画書はぼんやりと自分の中にあるビジョンや計画を輪郭づけていく作業です。
事業に取り組むモチベーションに繋がり、漠然とした不安の解消にもなります。
難しいと感じるかもしれませんが、当サイトを参考にまずは書いてみましょう!
当サイトでは飲食店向けの事業計画書について詳しく解説しています。
他業種でも参考になる内容になっておりますのでぜひ参考にしてみてください。
⇒飲食店向け事業計画書の書き方
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