飲食店のコンセプトの作り方

 

飲食店にとってコンセプトは命です。

 

例えば中華料理屋といっても大衆店と高級店ではコンセプトがまったく違います。

 

今回は命と呼べるほど大切なコンセプトとその作り方について解説していきます。

 

 

コンセプトはなぜ必要か?

 

先輩!

事業計画書を早速書いていきたいです!

 

おお!

さっきの話を理解してくれたみたいだね!
(計画書の必要性について)
じゃあ最も大切なコンセプト作りから始めようか!

 

ん?

コンセント?
確かにそれは大事ですけど

 

コ・ン・セ・プ・ト!笑

なぜ大切か説明するね!
(意味から説明がいるな、)

 

コンセプトとは何か?

そもそもコンセプトとは何でしょうか?
コンセプトは「概念」と訳されます。

 

概念とは「物事の概括的な意味や内容」です。

 

これを飲食店で考えると、お店の業態こだわり価値などと言いえます。

 

要するに「私のお店はこういうお店です!」と言語化したものがコンセプトであり、そこにそのお店の価値や魅力がつまっているのです。

 

その為、そのコンセプトこそが「お客さんがそのお店に行く理由」になるのです。

 

コンセプトの重要性

飲食店にとってコンセプトは非常に大切です。
その重要性について解説していきます。

 

お客さんがそのお店にくる理由になる

コンセプトはお店に来る理由になります。
実現されたコンセプトはそれが自体がお店の価値となり魅力となるからです。

 

コンセプトで取り上げられる例に、コーヒーチェーンのスターバックスがあります。

 

スターバックスのコンセプトは「サードプレイス(第3の場所)」です。
「第3の場所」という、職場でもない家庭でもない、お客さんそれぞれにとってのもうひとつの場所を提供するというのがスターバックスのコンセプトなのです。

 

コーヒーはスターバックスでなくても飲めますし、コーヒーを飲みたいだけならもっと安く飲めるところは沢山あります。

 

でもお客さんはスターバックスにいきます。

 

それはお客さんがスターバックスのコーヒーではなく、コンセプトである「サードプレイス」を求めているからに他なりません。

 

コンセプトがお店の価値や魅力を生み、それを求めてお客さんが来る
コンセプトがお客さんを連れてくることをスターバックスは体現しているのです。

 

お店作りにおいての「軸」となる

お店作りは決める事が沢山あります。

 

どんな内装にし、どんなメニューをどれくらいの価格で販売するか、スタッフはどんな人を何人雇うか等あげだすときりがありません。

 

それらはコンセプトを元に決められます

 

例えばカフェでも「大人の隠れ家」がコンセプトであれば、シックな壁紙で、席と席の間隔が広く壁などで仕切られており、小窓がいくつかあるような内装が良いかもしれません。

 

一方で「街の憩いの空間」をコンセプトにするのであれば、全席オープン席にし、天井は高く大きな窓で開放感がある内装が良いでしょう。

 

このようにコンセプトはお店作りを決定していく指針や軸となるのです。

 

 

コンセプトの作り方

 

コンセプトめちゃ大事だ。

しっかり考えなきゃ。。。

 

コンセプトは考え方のコツをつかめば作りやすいよ!

そのコツを解説してくね!

 

6W2Hを考える

飲食店のコンセプトを考える上ではまずこの「6W2H」を考えてみましょう
「5W1H」は英語の勉強で見聞きしたことはあるかもしれません。

 

飲食店のコンセプトでは考える「6W2H」は下記のような要素です。

 

「What」・・・何を?

提供するサービスやメニューを決めます。
単語や言葉だけでなく具体的な特徴や売りも考えましょう。

 

「Who」・・・誰に?

ターゲットを決めます。
お客さんにしたい人を性別や年齢はもちろん、職業、生活スタイル、趣味嗜好なども踏まえて具体的に考えましょう。

 

「When」・・・いつ?

営業時間を決めます。その中でピークタイムはいつなのかも考えましょう。

 

「Where」・・・どこで?

店舗の立地を決めます。
エリアだけでなく地上か高層か地下かや、周辺環境のこだわりなども考えましょう。

 

「How much」・・・いくらで?

サービスやメニューの価格を決めます。競合点の価格や相場も考慮し考えましょう。

 

「How」・・・どのように?

サービスやメニューの提供方法を決めます。
調理や配膳方法、広告手段などを考えましょう。

 

「Whom」・・・誰が?

サービスやメニューの提供者を考えます。
オーナーの人となりや特徴、従業員数や提携業者などを考えましょう。

 

「Why」・・・なぜ?

なぜこのコンセプトを考えたのかを書きましょう。社会的意義があるとベストです。

 

全体の一貫性・整合性を確認する

先ほど考えた「6W2H」に一貫性・整合性があるか確認します。

 

「6W2H」はそのすべてがそれぞれに相関している必要があります。

 

例えば「Who・・・誰に」でビジネスマンをターゲットにしたにも関わらず「Where・・・どこで」でテナントがあいたという理由で住宅街に店舗を構えると、「Who」と「Where」に相関性がないことになります。

 

ビジネスマンを対象にしているお店が住宅街にあってもお客さんは来ませんよね。

 

コンセプトはこの「6W2H」に一貫性があってはじめて成立するのです。

 

実際にコンセプトを作ってみよう!具体例

 

6W2Hかあ!

1個ずつなら私でも考えられそうです!!

 

そうだね!

コンセプトと言うと難しく感じるけど「6W2H」にわければ考えやすいね!

 

 〜1時間後〜

 

 

先輩!!

6W2Hできました!!

 

お!はやいねえ!

さあ、どんな感じかな?

 

「What」・・・何を?
看板メニューはビーフボウル (ビネガーをきかせたさっぱりとした牛丼)
他にドリア、パスタのメイン料理、サラダ、スープ、デザート、飲み物各種
ランチとディナーにセットを用意

 

「Who」・・・誰に?
昼時のビジネス街の有職女性
帰宅時の独身有職女性

 

「When」・・・いつ?
ランチタイム:11時〜15時
ディナータイム:17時〜23時
オフィス街のため土日祝は定休日

 

「Where」・・・どこで?
有職女性の多い〇〇区周辺のビジネス街

 

「How much」・・・いくらで?
ランチセットは各900円
ディナーは料理は各850円、サラダ各種250円、スープ各種200円、デザート各種300円、飲み物250円〜
ディナーセットは1,100円

 

「How」・・・どのように?
提供スピードはビーフボウルは5分、ドリアとパスタは10分以内
米および麺の量を選べるようにして、がっつり食べたい人から少しでよい人まで自由に量をカスタマイズ可能

 

「Whom」・・・誰が?
オーナーは元OLというストーリー性は積極的に発信
従業員は女性または若い男性とし、女性1人でも入店しやすい接客

 

「Why」・・・なぜ?
女性が活躍する社会を目指す日本において、女性が1人で気軽に入れて食事がとれるお店が求められているのではないか?
働く女性は忙しい日々の中でもお洒落な空間で健康意識の高い食事を手軽にとりたいというニーズはあるのではないか?

 

 

私のような働いてる女性に手軽な食事をお洒落な空間で提供するお店です!

 

具体的に考えられてるね!

早速まとめていこうか!

 

女性向け定食屋の例

 

 

凄い!素敵〜!♪

こんなお店があれば行ってみたかったですう!

 

全項目に一貫性もあるね!

その行ってみたいという気持ちはとても大切!
私のためのお店だ!と思わせることが重要なんだ!

 

やりたいことが多くてコンセプトが絞りこめません。なんでも屋はダメでしょうか?
なんでも屋はあまりオススメしません。多種多様なメニューで老若男女問わず幅広いお客様に来てもらえるお店にしたいという想いは素敵だと思います。一方でお店の価値や魅力が伝わりにくいという難しさがあります。また、どうしても取り扱う食材が増えオペレーションも複雑になるため、原価率や人件費があがります。お客さんに対する価値や魅力のわかりやすさ、スリムで生産性の高い経営のためにもコンセプトは絞り込むことをオススメします。コンセプト作りは、やりたいことを明確にする作業ですが、「やらないこと」を明確にする作業としての役割もあるのです。

 

まとめ

 

 

私のお店がどんどん素敵に

コンセプトがあるだけでこんな違うんですね!

 

魅力あるコンセプトのお店にはお客さんはもちろん働きたい人も集まってくる!

それだけ重要なんだ!

 

そうですよね!

私こんなお店あれば行きたいし働きたいですもん〜!

 

さあ!

コンセプトも決まったし、
次は飲食店の顔であるメニューを考えようか!

 

みなさん素敵なコンセプトは書けそうですか?

 

お客さんは飲食店に食事をするためだけに来るわけではありません。
時には食事以上にそのお店のもつ何かを求めて足を運んでいます。

 

ぜひお客さんの立場にたってどんなコンセプトのお店があれば行きたいかと考えて魅力的なコンセプトを考えてみてください。

 

 

 

 

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他業種でも参考になる内容になっておりますのでぜひ参考にしてみてください。
飲食店向け事業計画書の書き方

 

 

 

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