飲食店に事業計画書は必要か?書くべき3つの理由
飲食店に事業計画書は必要でしょうか?
私どもは間違いなく必要と考えます。
しかしなぜ飲食店で事業計画書が必要なのか、その理由を飲食店業界の特性も踏まえて解説されていることはあまりありません。
ここでは特に飲食店において事業計画書が必要な理由をわかりやすく解説します。
絶対に必要になる場合はどんな時か
開業準備で事業計画書を書く時間がとれそうになくて。。。
でもね、事業計画書が必ず必要になるケースもあるんだよ。
か、必ずですか!?
どうしよう。。。
ではまずは事業計画書が必要なケースを説明するね。
融資を申請する場合
開業資金などを銀行や日本政策金融公庫から借入する場合、申請の際に事業計画書や創業計画書(創業時に書く事業計画書のこと)の提出を求められます。
申請先により指定の書式がある場合がありますが、その場合でもオリジナルのフォーマットでも可とするケースが多いです。
また指定書式では、こちらの情報や計画を十分に伝えきれないケースもありますので、指定書式と合わせてオリジナルの事業計画書を提出することをオススメします。
後ほど解説しますが、飲食店経営にとって資金は必要不可欠であり、資金不足はそのまま廃業につながります。
そのような事態をさけるには必要額を確実に調達する必要があり、その為にも作りこまれた計画書を提出する必要があるのです。
出資や協力者を募る場合
みなさんがお店運営の協力者を集めたいと思った時にも事業計画書は必要です。
例えば、ベンチャーキャピタルや投資家から出資を募ろうとするケースです。
こういったケースは事業計画書を入り口に投資家とご自身の事業の接点を作ります。
事業計画書がなければ、みなさんのお店がの多くの投資家からの出資を検討してもらえないどころか、認知してくれることさえありません。
また、投資家は事業の内容だけでなく、事業計画書の作成能力もみなさんの事業経営能力のひとつとして、出資の判断材料にもしています。
銀行などと比較しても、特に投資家の方々は事業の見極めを厳しく判断される傾向がありますので、より現実性の高い説得力のある事業計画書が求められます。
飲食店だからこそ事業計画書が必要な理由
じゃあ融資を申請しない場合は絶対に事業計画書を作らないといけないわけじゃないんですね!
飲食店経営において事業計画書はとても重要なものなんだよ。
飲食店ってもっと気軽にはじめれるんだと。。。
(この子あわよくば書かない気だったな。。。)
飲食店だからこそ必要な理由
それでは飲食店だからこそ事業計画書が必要な理由を解説していきます。
その理由は次の3つがあげられます。
飲食店だからこそ必要な理由
- 参入障壁が低く競合が多いから
- 開業時や事業拡大時に必要な資金や委託業務が多いから
- 黒字化に時間がかかるビジネスだから
参入障壁が低く競合が多いから
飲食業界は参入障壁の低さが大きな特徴です。
誰でもお店を開くことができるということは、それだけ競合も多いということです。
参入障壁が低く競合が多い中で生き残っていくには競合との差別化を考え、競合店に勝てる戦略・プランを持っておく必要があるのです。
事業計画書を作成すればその重要な差別化と事業戦略を綿密に立てる事ができます。
そもそもなぜ差別化が重要かというとそれによりお店に行く理由ができるからです。
みなさんのお店に競合店にはない価値や魅力があれば、そのことがお客さんがみなさんのお店に行く理由となるのです。
逆にそこが明確でなければオープン当初は物珍しさでお客さんが入っても、1度お客さんがそのお店に足を運べば「行ったことがない店」という優位性がなくなり、継続してリピーターを取ることができなくなります。
参入障壁の低さという飲食業界特有のリスクを事業計画書によって対策しましょう。
開業時や事業拡大時に必要な資金や委託業務が多いから
飲食店経営では開業時に多額の費用(設備投資費など)が必要になります。
その為、融資を申請するケースが非常に多く、その場合、銀行や金融公庫、投資家などと関りを持つことになります。
また、開業にあたっては、内装業者や不動産業者、仕入れ業者、人材派遣業者など様々な業者と仕事をする場面があります。
このように飲食店を開業する際には、非常に多くの人と一緒に仕事をしたり協力をあおぐシーンがあるのです。
その都度、みなさんはご自身のお店の事業内容や計画を説明する必要がでてきます。
その際、事業計画書を作成してると便利です。
毎回1から考えて説明する必要がないですし、どの相手に対しても完成された事業計画書という同じツールを使う事で、一貫した内容を相手に発信することが容易にできるのです。
これは大きなメリットですので、自身のお店を毎回同じクオリティーで説明してくれる相棒として、事業計画書は作っておきましょう。
黒字化に時間がかかるビジネスだから
どんな美味しい飲食店でもオープン当初はよほど人通りの多いところでオープン前から宣伝を打っていない限りお客さんは集まりません。
どんな繁盛店もリピーターがついたり、口コミでお客さんが絶えずくるようになるまでにある程度の時間はかかるものです。
その間に資金が底をついてしまえば、本来認知されてさえいれば繁盛していたであろうお店でも、廃業せざるを得ないことになります。
世の中にとって価値ある料理や空間を提供しているお店がその役目をまっとうできず廃業することほどもったいない事はありません。
そうならない為には、しっかりとした開業資金を確保する必要があります。
この適切な開業資金額を把握するためにも、事業計画書を通じて黒字化までに必要な資金額を明確にすることが大切です。
飲食店の黒字化にはある程度時間が必要であることを前提に準備を進めましょう。
まとめ
私、頑張って事業計画書を書きます!
計画書は夢を形にする作業だから大変な面もあるけど楽しい作業でもあるよ!
先輩みたいに素敵なお店ひらけるように頑張ります!
で、何から書けば、、?
じゃあまず最初は飲食店のコンセプトを考えよう!
開業時にはすべき仕事が沢山あり事業計画書まで手がまわらないかもしれません。
しかし事業計画書は飲食業界で生き残っていくうえで、考え抜かなければならない要素が沢山つまっています。
事業計画書を書くということは、事業計画書を所有しているという以上に、その作業をする事自体に非常に価値があることをぜひ知っていただければと思います。
それでもどうしても書く時間がない方や、作業時間を短縮した方は、当センターの代行サービスや添削サービスも利用してみてください。
当サイトでは飲食店向けの事業計画書について詳しく解説しています。
他業種でも参考になる内容になっておりますのでぜひ参考にしてみてください。
⇒飲食店向け事業計画書の書き方
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